神奈川県藤沢市の歯並び専門の歯医者 藤沢歯ならび矯正歯科
歯科医師 院長 木村桂介です。
間に隙間が空いている歯、いわゆる「すきっ歯」は、見た目の問題だけでなく、口の中に食べ物が挟まりやすくなるため、むし歯や歯周病の原因になることもあります。そんなすきっ歯を治すための方法の一つとして、近年ますます人気が高まっているのがインビザラインによるマウスピース矯正です。今回は、この矯正方法について詳しく解説し、すきっ歯治療にどのように役立つのかを見ていきましょう。
目次
1. インビザラインとは?
2. すきっ歯の原因と影響
3. マウスピース矯正のメリットとデメリット
4. インビザラインの治療プロセス
5. インビザライン治療の費用と期間
6. まとめ
1. インビザラインとは?
インビザラインは、透明なプラスチック素材で作られたマウスピース型の矯正装置です。1997年にアメリカで開発されたこの矯正方法は、見た目が目立たず、取り外しが可能な点で、従来のワイヤー矯正とは一線を画します。日本でも、特に大人の患者さんを中心に多くの支持を集めています。マウスピースは個々の症例に合わせて3Dデジタル技術でカスタマイズされ、段階的に歯を動かしていきます。特にすきっ歯の場合、このマウスピースを利用して隙間を徐々に埋めることができます。
2. すきっ歯の原因と影響
すきっ歯は、いくつかの原因によって生じることがあります。一般的な原因の一つは、顎の大きさに対して歯が小さい場合です。遺伝的要因も影響し、家族にすきっ歯が多いという背景があることも少なくありません。また、乳歯が早期に脱落し、永久歯が正しい位置に生え揃わないことも原因の一つとなります。すきっ歯は審美的な問題の他に、口腔内の健康にも影響を与える可能性があります。隙間に飲食物が挟まることで、プラークが蓄積しやすくなり、むし歯や歯周病のリスクを高めます。また、発音にも影響を及ぼすことがあり、特に「サ行」や「タ行」の子音が不明瞭になることがあります。
3. マウスピース矯正のメリットとデメリット
インビザラインのメリットは見た目の自然さと快適さ、そして取り外しのしやすさです。透明なマウスピースを使用することで、人と会話をしたり笑ったりする際に、矯正をしていることがほとんどわからないため、社会生活においてストレスが軽減されます。また、マウスピースは食事や歯みがきの際に取り外すことができるため、口腔内の衛生状態を保ちやすいのも大きなメリットです。一方で、インビザラインにもデメリットが存在します。特に、決められた時間(通常は1日20〜22時間)マウスピースを装着していないと、効果が薄れてしまう可能性があります。そのため自主的に管理出来ることが求められます。また、非常に複雑な症例や重度の不正咬合には不向きな場合もあり、これらの症例では従来のワイヤー矯正を選択することが必要になる場合もあります。
4. インビザラインの治療プロセス
インビザライン治療は、まず最初に歯科医院で詳細な口腔内検査と状態確認を行います。その後、患者の歯の状態に基づいて、3Dイメージング技術で治療計画が作成されます。具体的には、治療の成功に至るまでの過程で、どのように歯が動いていくのかがシミュレーションされるのです。その後、患者に合ったマウスピースが数セット用意され、通常2週間ごとに次のステージのマウスピースに交換していきます。徐々に歯を動かしていき、予定された位置に歯が到達した時点で治療が終了します。通常、治療期間は12〜18ヶ月ですが、すきっ歯の状態や患者の歯の動きにより多少の個人差があります。治療中は、定期的にクリニックを訪れ、進行状況を確認してもらいます。
5. インビザライン治療の費用と期間
インビザラインの治療費用は、一般的に70万円から100万円程度とされています。治療範囲やクリニックの立地、施術する矯正歯科医の専門性などによって変動がありますが、全体的に他の矯正治療と比較して高めの料金が設定されています。しかし、見えない矯正というメリットを享受できるため、多くの患者がこの方法を選んでいます。治療期間については、歯の動きやすさ、個々の口腔状況、患者のマウスピースの使用順守具合によって異なります。
まとめ
インビザラインを用いたマウスピース矯正は、すきっ歯の治療に非常に有効な選択肢です。透明で目立たず、取り外し可能なマウスピースによって、審美面でのストレスを軽減しながら治療を進めることができます。ただし、治療効果を最大限に引き出すためには、決められた装着時間を守ることが必要であること、そして複雑な症例には向かない場合があることを把握しておきましょう。治療を始める際は、信頼できる歯科医に相談し、自分に合った治療計画を立てることが重要です。